日本では最近、男性が積極的に育休を採れるような環境整備が計画的に進められてはいますが、世界の男性の育休事情はどのようになっているのでしょうか。
育休取得率の低いロシア
西ヨーロッパでは、20%の男性が育休を取得しており、男性が育休を採ることは何ら珍しいことではないようです。それに対し、ロシアでは男性自身が育休に注目をし始めている状況ではありますが、まだこの西ヨーロッパの数字の10分の1の育休の取得率しかない状況です。
ロシア労働法上の取り扱い
ロシアの労働法(Трудовой Кодекс РФ)の256条によると、育休は、母親だけでなく、父親、祖父母、一定の親戚、未成年後見人も取得ができることが規定されており、女性と同様の条件で男性も育休が取得できるような制度が構築されています。もちろん育休は、完全に仕事をしない形で申請することも可能ですが、パートタイムのように時短で仕事をするような形で申請することも可能です
具体的に、ロシアにおいては、育休を子供が3歳になるまで育休の申請ができます。申請をする際には、期間の特定をすることなく申請をすることができますが、期間の合計が3年以内となる必要があります。また、申請中の給料に関しては、仕事をしている者が育休を申請する際には最初の1.5年分の育休に対しては、過去2年分の給料の平均値の40%が支払われる(上限は2.5万ルーブル)のに対し、仕事をしていない者が育休を申請する際には、最初の1.5年分に関して1人目の子供分として月々4852ルーブル(2020年1月1日以降の値段)、2人目以降の子供分として月々6751.54ルーブル(2020年2月1日以降の値段)が支払われ。1.5年を超える育休をした場合は、1.5年を超える部分に関しては何ら費用の補助はありません。
ロシアでの育休取得に必要な手続
育休申請にあたって必要な書類は、育休の申請書に加え、全ての子供の出生届が必要となってきます。また、母親が仕事をしている場合には、母親が育休を取得していないことを証明する書類の提出も必要となっています。もし母親が専業主婦である場合には、母親が育休申請をしていないことを証明する申請書類が必要となっています。