ロシアでの自己株式の扱い

会社自身が所有している株式は、日本においては「自己株式」と呼ばれ、ロシアでも同様の概念(Казначейская доля)が存在します。

日本の制度とロシアの制度の違い

日本において「自己株式」の保有期間に関して、従来は制限があった時代もありましたが、現行法の会社法においては、制限は存在しません。つまり、一度自己株式を取得した後、会社は、基本的には無制限に自己株式を保有し続けることができます。
もっとも、ロシアでは保有期間が「1年間」とロシアの有限責任会社法(Федеральный закон «Об ООО»)24条で規定されています。会社は1年以内に、自己株式を既存株主間で分配するか、第三者へ売却しない限り、保有している自己株式は消却されることとなります。
日本とロシアの両方でビジネスを展開している会社はこの点には気を付けるべきだといえます。

傍論:株式会社を利用した節税

株主となった投資家は、会社の資産に現金等の財産をいれることができます。資産を会社にいれたからといって配当金の額が増えるということはありませんが、資産を増やすのに用いた財産は課税対象外となるので、節税という観点からは一理ある投資方法であるとも評価できます。

参考

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http://base.garant.ru/12109720/7b14d2c2dfc862f67bd2c3471bf87b3f/