親権者の同意を得ずに未成年者がした、日常生活に関する売買契約は取り消すことができる?

(未成年者の法律行為)
第五条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

結論的には、取り消すことができます。

未成年の行為は、「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」を除いて、親権者等法定代理人の同意がなければ取り消すことができるからです。

今回は「日常生活に関する売買契約」ということですが、このこと自体は、未成年者の行為能力と直接結びついているわけではありません。もしこの売買契約が「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」に該当するのであれば取り消すことができなくなりますが、売買契約は双務契約で未成年者自身も義務を負うため、原則として「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」には当たらないでしょう。

したがって、親権者の同意を得ずに未成年者がした、日常生活に関する売買契約は取り消すことができます。