集団感染の取締

 現在、まだコロナウィルスの拡大が続いている中、ロシアの国家院(Государственная дума)において、「衛生・疫学ルール違反」に関する処罰規定が設けられているロシア連邦の刑法(Уголовный кодекс РФ)236条に改正を加えることが検討されています。

現行法の規定

 現行刑法の236条おいては、衛生・疫学ルール違反が犯罪として処罰対象となっており、同条1項には、「過失による集団感染や食中毒を伴う衛生・疫学ルール違反を犯してしまった場合」、以下のような法定刑で処罰される可能性が定められています。
 -80,000ルーブル(約12万円)以下の罰金
 -被告人の半年分の給与に相当する金額以下の罰金
 -特定の職業・活動に従事することを3年以下の期間禁止
 -360時間以下の義務的労働(Обязательная работа)
 -1年以下の矯正労働(Исправительные работы)
 -1年以下の自由制限
 なお、過失による集団感染や食中毒を伴う衛生・疫学ルール違反を犯してしまったことによって、人が死亡してしまった場合は同条2項により、1項よりも重い法定刑が規定されています。

改正法の検討内容

 これを改正により、加重する法改正が今回、検討されています。
 具体的には、改正案(Законопроект N 929651-7)によると、以下のような法定刑が検討されています。
 -500,000ルーブルから1,000,000ルーブル(約75万~150万円)の罰金
 -被告人の3年から5年分の給与に相当する金額以下の罰金
 -特定の職業・活動に従事することを1年以上3年以下の期間禁止
 -1年以上2年以下の自由制限
 -1年以上3年以下の強制労働(Принудительные работы)
 -1年以上3年以下の有期自由剥奪
 なお、過失による集団感染や食中毒を伴う衛生・疫学ルール違反を犯してしまったことによって、人が死亡してしまった場合に適用される236条2項についても現行法よりもさらに法定刑を加重することが検討されています。

 なお、ロシアの法定刑は、義務的労働、強制労働、矯正労働など様々な法定刑があり、少しわかりにくいところがあるので、この点の違いは、別の記事で今後、紹介できればと思います。

参考

!http://www.consultant.ru/document/cons_doc_LAW_10699/5c403b6bfc15c73864f56d40c8a28cd51e72f86c/