新型コロナウィルスの感染が拡大する一方である中、ロシアにおいては、2020年4月1日に会議(Брифинг)でロシア連邦消費者の権利擁護・福祉分野監督庁(日本でいえば、消費者庁)の長官であるアンナ・ポポーヴァ(Анна Попова руководитель Роспотребнадзора)がコロナウィルスに関して発言をしました。
今回はこのアンナ・ポポーヴァ長官が示した意見について、ロシアのニュースサイト(http://government.ru/news/39329/)に掲載されている内容を紹介したうえで、その内容を補足するその他の新型コロナウィルスに関する情報を紹介したいと思います。
消費者庁長官のコメント
アンナ・ポポーヴァ長官は、「3月1日から今日に至るまでで、1日あたりの(新型コロナウィルス罹患の)検査数を大幅に増やすことができました。3月1日には2,000人でしたが、今日では毎日約36,000人の検査が可能となりました。私たちは、この検査を新型コロナウイルスに感染している人々の最新版の人数を特定するために行っており、そのうえで、罹患者に対し、支援および必要不可欠な対応を行う予定です。」と会議において発言をしました。
大統領補佐官のコメント
そのうえで、プーチン大統領は2020年4月1日に政府のメンバーと会合を開き、このビデオ会議では、新型コロナウイルス感染の問題と社会経済の現状の問題について議論したと別のサイト(http://kremlin.ru/events/president/news/63123)が報じました。このサイトによると、この会合において、ロシア大統領補佐官であるタチアナ・ゴリコワ氏(Татьяна Голикова:Заместитель Председателя Правительства РФ)は、ロシアでの新型コロナウィルスの感染拡大および感染者の治療等を専門的に扱う専門家たちの研究結果を発表しました。
具体的には、「В конце марта этого года мы провели исследования на выявление антител к новому коронавирусу. Было рассмотрено 226 образцов сыворотки крови от людей из различных коллективов, которые не были зарегистрированы как больные новой коронавирусной инфекцией. Из этого круга людей в 226 человек было выявлено 11 человек переболевших и имеющих антитела к новому коронавирусу.」と発表しました。
つまり、今年3月末には、新型コロナウイルスに対する抗体検出に関する研究が行われており、この研究では、新型コロナウィルスにかかったことがあるとの診断を受けたことがない者、計226名の血清がサンプルとして調べられ、この計226名のち、既に11名の者が新型コロナウィルスに罹患し、回復したうえで新型コロナウィルスの抗体を持っていることが明らかとなりました。
なお、補足としてですが、2020年4月2日付けで、ロシアのプーチン大統領は「Установить с 4 по 30 апреля 2020 г. включительно нерабочие дни с сохранением за работниками заработной платы.」として、ロシアにおける有給扱いの休み期間を当初は2020年4月5日までだったものを、2020年4月30日までに延長しました(http://kremlin.ru/acts/news/63134)。
参考
